今日のお昼、来日しているインド人弁護士2名を連れて、ひつまぶしのお店に行きました。
お二人ともeel(うなぎ)自体が初めてだったようなのですが、very crispy, tasty, と言い、とても気に入ったようでした(本当に)。

インド人の方を食事にお連れする時は、常識として、事前に食材について確認する、要はノンベジも大丈夫か聞く、ことに勿論していたのですが、これまでうなぎがNGだったことがなかったもので、今日はつい先に予約しちゃいましたが、結果としてはやはり大丈夫でした。
 

そんなこともあり、インドは、言われる程にはベジタリアンばかりではないのでは…、と改めて思いながら、検索していて出てきたのがこの記事です。
BBC NEWSの約1年前のものです。
(インドは菜食主義者の国だという虚構)

文化人類学者等による新たな調査によれば、インドのベジタリアンは、実際には全インド人の「20%」程度である、と書かれています。
さらに、インドでは牛は聖なる存在とされていると言われますが、この調査では、インド人の「15%近く」は牛も食べている、とも指摘されています。

インドで牛を食べること」の投稿でも触れたとおり、インドでは多くの州で牛の屠殺処理等は法的に禁じられており(犯罪)、またそもそもヒンズー教では伝統的に肉食自体を禁じていた、というのが一般的な理解かと思いますが、それらを前提にしても、外食を中心に食習慣は変わってきており、そして、「ベジ」「ノンベジ」という言い方が象徴的なように、ベジタリアンを標準とする物言いは、「白人」「非白人」と同じで社会的なヒエラルキーが反映されたものであり(カースト上位の者にベジタリアンが多かった)、現実には数的にベジタリアンが多いわけではない、というのが、この文化人類学者等の見解のようでした。


以上は、インドにおける菜食主義者の割合はどの程度か、という話題なのですが、

現在の割合がどうかはともかく、インドのベジタリアンの方が「多い」のは(20%だとしても3000万人近く)、やはり非暴力・動物との共生・自然との調和というような、自らの拠り所とする宗教における考えに、基づいたものなのだと思われます。


一方で、ヴィーガン(ビーガン)という言葉があります。私もインドから帰国後、インドではヴィーガン生活でしたか?などと聞かれたりし、全く意味がわからなかったのですが(インドでこの言葉に接したことはなかった)、これは肉はもちろん卵や乳も摂ることを禁じている「完全菜食主義者」と理解されている言葉のようです。

このヴィーガンという言葉は、「VEGITARIAN(菜食主義者)」の最初と最後をとった造語だということは、私は今日、このブログを書いていて初めて知りました。

そして、ネット上位の情報によれば、ヴィーガンとは、「完璧」主義者であり、さらには急進的だというイメージを持たれているようなのですが。

その中で一つ、私には、とても腑に落ちる説明記事がありました。
ANIMAL RIGHTS CENTERのHPに掲載されているものです。
ぜひ、一読されることをおすすめします。

 
「ヴィーガンの本当の意味とは?」

英語版はこちらです。)順に読むと英語の勉強にもいいですね。。


ヴィーガンとは、完璧を求めているのではないと。
宗教起源というわけではないようだけれど、広い意味で、他者を「搾取」しない、という問題なのだと。

詳論はしませんが、この記事で説明されていることは、少なくとも法律家としては、人権保障の問題、それも人権の対立をどう調整していくかという問題を考える時の発想と同じで、それこそ万人が共感し得るもののように思えます。

人間同士、傷つけたり傷つけられたりしたくないし、それは家族同様のペットも同じだと。自分もインド在住時は牛がたくさん周りにいる日常の中で牛が可愛く思えるようになったと。

そういう、いわば当たり前の感覚から出発して、

「思いやりと基礎的な尊重の輪を人類以上に、そして自分が親しみを感じる動物以外にも広げてみようとしてみてはいかがでしょうか」(上記記事から)

と、思いを馳せ且つ行動するのが、ヴィーガンだということのようでした。


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インド在住当時、朝ごはんは毎日、粉から練って、チャパティやプーリーを焼いてもらっていました(インド人宅に住んでいたもので‥)。写真はチャパティに野菜なども練りこまれたもので、ギーをかけて食べると本当に美味しかったです。ギーは乳製品なので、私のインド人家族は完全菜食主義者ではなかったということですが、肉は、ないならないで、他の料理が美味しかったので、その当時は自分も特に何とも思いませんでした。



時間的に限界で、今日の投稿は以上です。
この話題はまた考えてみたいと思います。



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【使いたいと思った英語表現10】     

Jibetarian" is a parody of the word "vegetarian".

「ジベタリアンとは、ベジタリアンをもじって作られた言葉。」  

出典『これが分かれば日本通』(田仲邦子著)◆出版社株式会社ヤック企画)


(以上をオンライン辞書データベースの英辞郎で見つけた。もじった、もパロディでいいんだ。)  



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